スプラトゥーン2の魅力と次回作の展望について
スプラトゥーン2、発売から1周年ですね。おめでとうございます 。
ゲーム内では1周年記念でイカタコフェスが行われていたので、僕 も久しぶりに長時間やり込んでみました。最近フォートナイトに移行してしまった感あったんですが、ちょっと時間を空けてプレイするとやっぱスプラ2はかなり良質なゲームだなぁと感じました。
1周年記念なのでスプラ2の思い出と魅力を語りながら、スプラトゥーンの今後について予想していきたいと思います。
▼スプラトゥーン2、初プレイの思い出。
僕はスプラトゥーン2の新規参入組です。
スプラトゥーンの頃から 高評価はよく耳にしていましたが、子供向け色塗りTPSシューターなんて面白 いはずがない、と思ってました。
買うつもりは更々なかったんですが、ゼルダのためにスイッチを買って、クリア後に何か別のソフトないかなぁと探しているときに「まぁ触っとく か」程度の軽い気持ちでプレイし始めました。
初プレイの感想としてはとにかく「わけわからん」でした。
起動直後、チュートリアルと女の子の二人組みによる情報番組が始 まります。
「今のマップはこれだ」とかなんたら言ってるんですが意味がわからないのでスキップしてゲームを始めると、おそらくプレイヤーと思われるキャラが街をうろついています。
近寄ると自作と思われる絵が吹き出しに出てきたので、「ああ、なるほど。ここはオンラインロビーみたいなとこで、ここで他のプレイヤーと交流するんだな」と理解し、とりあえず会話しようと試みるのですが、会話するコマンドが見つかりません。
しばらく他プレイヤーの後ろをついて歩いてどんな風にコミュニケートしているのか見ていたのですが、ゆらゆらケツを振っているだけで特に何かする様子もみられません。
NPCかもしれないのでとりあえず、いいねコマンドだけはして、 一通り街の中を見て周りました。
個性的なキャラクターが経営する各ショップ、カフェでノマドって る人、ダンスゲームに興じる人、怪しい音が鳴るなんだか入っちゃいけない気がする裏通り。
中央にでかでかと開いたクラブのような場所ではオンライン対戦ができるようでした。
しかし、ここでも違和感があります。普通のシューター系ゲームにあるべき戦績画面がないのです。
しかもプレイできるルールはナワバリバトルの一種類だけのようです。
とりあえずマッチングしてみたのですが、マップの投票はありませ ん。ボタンを押しても流れている音楽をDJのように変化させるだけで、すぐに試合が開始してしまいました。
とにかく塗ればいい、というのは知っていたので歩きながらそこらへんを適当に塗ります。
初プレイマップはガンガゼ野外音楽堂でした。
まっすぐあるくとすぐに壁があり、進めないので少し左に逸れます (※アップデートでスロープが設置されました)。ライブ会場のようなステージについたのでそこらへんを適当に塗っていると、敵を見つけました。
僕はシュータ系ゲームには自信がありました。
すぐにやっつけようとすると、上にエイムが合いません。
チュートリアルでジャイロはプレイ済みでしたが、この時、スティックの上下が効かない事に初めて気付きました。
焦って後ろに下がるんですが、弾が出ていません。そういえばリロードの方法がわかりません。僕はあっという間にやられてしまいました。
リスポン後、とりあえずリスポン付近の床や壁を塗り、「リロードボタンどれだろう」とボタンを押してると画面いっぱいにマップが開きました。
まずいです。
前は見えなくなるし、どのボタンを押したのかわかりません。ボタンをめちゃくちゃに押します。Xです。マップが消えました。
が、何もしていないのに(※してる)僕のキャラがイカになっています。
「あれ?」
と思った次の瞬間、突然空高くへ飛び上がりました。必殺技を使ってしまったのかも知れません。着地した瞬間、またやられました。
そうこうしていると試合が終わりました。めちゃくちゃ短いです。 リザルトを見ると勝っています。また、覚えはありませんが、僕も3キルしていたようです。
これが僕の初プレイの記憶です。意味がわからなすぎてすぐにwikiを検索しました。
▼スプラトゥーンの魅力は何か?
wikiを読んだり、何度かプレイをしていくうちにわかり始めます。
最初の情報番組はマップ紹介で2時間毎に流れること。
2時間毎に交代する2つのマップのどちらかをランダムでプレイできること。
街を歩いている人たちはNPCであり、話しかけられないこと。
リロードはそもそも存在せず、インクタンクは自動回復であること 。
センプクするとより早く回復すること。
高く飛んだのは味方へのスーパージャンプという移動手段であるこ と。
僕は数年前まで、重度のミリタリー系FPSゲーマーでした。
プレイスキルにもかなり自信があったので、正直スプラトゥーンを子供向け、となめてかかってました。
実際、これまでソフトが変わっても、僕のスキルや戦略はある程度通用し、数日プレイすれば上位勢になれました。
しかし、スプラ2はそうはいきません。
なんどやっても思ったようにいきません。
ジャイロ操作を含め、プレイ感、戦略が独特すぎるのです。
敵がいるかを確認することクリアリングと言いますが、他のシュータ系ゲームでは敵がいるかもしれない方向にエイムを合わせて「見る」ことです 。
しかし、スプラトゥーンでは「塗る」ことです。
自チーム色のインク内にセンプクすることができるので、敵インクは常にグレー(※敵が潜んでいるかもしれないの意)であり、クリアリングが必要です。
持っている武器の射程は極端に短いので交戦距離はかなり近く、ほぼ反応勝負になってしまいます。
勝利条件を満たすための効率的動作もよくわかりません。塗った面積が広い方が勝ちなのですが、そのためにはキルなのか塗りなのか判断できませんでした。結局ほぼ最後の1分くらいが大事で、そこから塗り広げたチームが勝ちやすいんですが。
そんな風に試行錯誤していくうちにどはまりしていました。
去年の秋ごろから始め、1月頃にS+になり、6月はXになりました。
※プレイヤーのスキルを示すランクのようなもの。
何が楽しかったのでしょうか。
そもそも昨今のシューター系ゲームの流行りはプレイ時の自己投影による生きるか死ぬかの状態で分泌されるアドレナリンによるものだと思ってます。所謂、脳汁ブシャーです。
だからこそFPS廃人なるものを生み出し、僕自身も肩までどっぷり浸かっていたわけです。
しかし、スプラトゥーンプレイ時のアドレナリン感は少ないです。 全くないとは言いませんが、ヒリつく事さえ少ないように思います。
スプラトゥーンをプレイしてわかりましたが、そもそもアドレナリンの分泌量がゲームの面白さを決めている訳ではないんです。当たり前ですが。
スプラトゥーンには生き死にの臭いは全くなく、ごくスポーツ的な 、もしくは、クラスの可愛い子が「あれ面白いよね」って言ったイケてるアングラなカルチャーに触れてるようなトキメキがあります。
スプラトゥーンは願望を満たすゲームではありません。例えば空を飛んで敵を華麗にやっつけたい、とか、学校に舞い込んだテロリストを倒しまくるか。子供なら「街中どこでも絵の具を散らかしたい」という楽しみはあるのかもしれませんが。
少なくとも衝動や、生存本能には訴えてきません。
任天堂開発陣はスプラトゥーンの大ヒットを「他の人のプレイを見るとやってみたくなるのではないか?」と、分析し、それは「ルールのわかりやすさから」と結んでいました。
それは概ね正しいと思いますが、正確ではないと思います。やってみるとわかりますがかなり独特のプレイ感と戦略があり、全容を理解するのは難しいです。
スプラトゥーンの序盤の楽しみ方は、名前も読めないイギリスかどっかの謎のボードゲームを友達とプレイする感覚に似ています。
サイコロがあるから振れば駒を進められるのかと思ったら、突然友達にビンタされ、意味がわからないから怒るんですが、それがルールだ、と言われるような。
とにかく手探りで上手くいく方法を探すようになるんです。
結局は本能的な部分ではなく、知的好奇心をくすぐられているんだと思います。
ミリタリー系シューターが一大ムーブメントとなっているこの現状で、スプラトゥーンのような独自性が強く高品質な新しいシューターをぶち込んできた任天堂を、おそらく多くのゲーマーが賞賛したんだと思います。その結果がスプラトゥーン発売時の評価の数々だったのだと僕は感じます。
スプラトゥーンの魅力と言えば、デザインにもあると思っています 。
キャラクターの可愛らしさ、世界観の設定、フォントやシンプルかつ愛らしいアイコンのデザインなど、かなり凝った作りになっているんですよね 。
子供向けのゲームで間違いないですが、そのへんのデザインはベタすぎないので子供へのすりよりを感じません。
シューターのメインターゲットは18~30くらいの男性だと思いますが、プレイについては正直、未就学児童も想定されているのではないかと思われるほど、感覚的です。
プレイヤー間のメッセージ送受信ができない、戦績を表示できない、というシステム周りの仕様は逆に先端層から嫌われるはずなので、このジャンルのメインターゲットを最初から切っているようなイメージです。
子供向け、と割り切るならば、プレイアブルキャラクターをヒーロ ーにすべきだったでしょう。しかし、そうはしませんでした。
田舎から出てきた若者イカがナワバリバトルを通じてイカしたイカ になる、という設定なんですよね。
このあたりの世界観設定は「トレンドの先端にいる」ことを何度も印象づけさせたと思いますし、デザイン周りの素晴らしさからおしゃれな雰囲気を持ち込むことに一役かったと思います。
子供を意識しながらも、子供っぽい雰囲気をどこかで除外し、雑味を足したことが、子供も大人も楽しめる要因であると思います。
商品開発的にみると第3路線と言えますが、の、割に開発に大量のリソースが割かれてます。
競合がいないので先端層を切ったシューターがイケると踏んだ理由はあるでしょうが、任天堂という世界的企業でなければ出来なかったゲームだと思います。
スプラトゥーンあるあるで、23時頃になると「(おそらく子供の名前)パパ」とかの名前のプレイヤーをよく見かけます。午前中はママが、夕方は子供が、深夜にパパが、プレイできるゲームなんです。
シューター、いや、オンライン対戦ゲームでこれを実現させた任天堂はマジですごいとしか言いようがない、と思います。
▼スプラトゥーンの現段階の変更不可能な欠陥と次回作について
まずはスプラ2の問題点というか疑問点(?)を箇条書きにします 。大きく3つのカテゴリにわかれ、カテゴリ内で問題点を記載します。補足があれば 適宜します。
1.eスポーツとしての公平性を担保できない
・P2P対戦によるラグ、チート問題
⇒複数のトッププレイヤーがローカルの公式大会でも証言。
・スイッチの排熱問題、処理性能問題
⇒同期ずれが頻回に発生。長時間プレイ非推奨。
・ハード設計とのゲーム仕様のアンマッチ、wifi前提のネット ワーク
⇒ラグにもつながるし、スイッチの強みは今後もスプラでは活かせない。
2.キャラ商品、シリーズ物として訴求力が低い
・プレイアブルヒーローの不在
⇒魅力であり、弱点。遊びやスポーツ的なノリが強すぎる。魅力的なキャラがいるのに、プレイで使えない。インクリングとかスマブラで使いたいです?
・ナンバリングの存在意義が薄い。
⇒スプラ2でかなり頻回なアップデート、神運営してしまったので 、逆に。
・流動性が低い先端層プレイヤー居座りによる新規への配慮
⇒特殊すぎるので多分長いこと居座りますよ。次作では新しい試みしないと今後さらに新規参入がきつい。
3.DLCとキャラ商品の収益化
・DLC要素多数なのに簡単にお金をとれないNintendoブランド
⇒まぁこれは仕方ない
・オンライン有料化での収益化を目論むのはマズい
⇒P2Pってバレてるし、スプラ2のために加入するひとも多いことを考えると反発があって当然では?
⇒ただ、ここまでは神運営だったのでもちろん、とってはいいと思 ってる
・今後はコラボでマネタイズするだろうけど汎用性の高いパンチがない
⇒サンリオコラボよかったですよね。しかしキティちゃんの汎用性の高さを見ると輸入はできるけど輸出はできないスプラブランドの弱点を見たように思います。
僕自身はスプラ2は現時点で、完成にかなり近い状態だと思ってい ます。
おそらく出発からここまでかなり理想的で、プレイヤーとの良好な関係を運営側は構築したと思います。
しかし、ネットワーク周りは深刻で、おそらくオンライン有料化で予算がたつので次作では何らかの対策がされると思いますが、スプラ2はこのままでしょう。
アップデートが終わってからチートがどの程度出てくるのかも心配です。
サービスの割りに収益化できていないように見えます。コラボとかはちゃんとお金もらえたんでしょうか。(フォートナイトを見習って)もっとがっつり収益化すべきだったのではないかな、と思います。
eスポーツとしては全く知らない人が見たとき、おそらく細かな戦略が理解できないと思うので、見所がわかず、苦戦すると思います。プレイに派手さがないですし、なにしてるのか盛り上がりに欠けます。目の前でプレイされたらしたくなるけど動画だけのコンテンツなら楽しめない、みたいな。やっぱり 少しかっこよさ推し、プレイ動画の見栄えを意識した方がいいと思います。
オクトエキスパンションをプレイして次回作についての予感を見たように思ったのですが、もしかしたら次回、ハイパーリンク(外伝)作品ではないでしょうか。
というか、で、あってほしいです。
あのおじいちゃん(※ごめん名前わすれた)とオクタリアンとの戦いを描くのです。
完全に回想録でもいいし、3号(スプラトゥーンの主人公)がイイダの作った機械でタイムスリップしてもいいです。
これだとヒーローを描けるので、プレイアブルキャラをいくつか設 定できます。
キャラによって特徴はあったほうがいいでしょが、バランス調整が難しいので可否はわかりません。
戦争がテーマなので大人数での大混戦の方がいいです。スイッチの ハード性能上、難しいと思いますがクラウドでどうにかなりませんか。
僕はもっと派手な動き、戦略的なマップ配置武器があるべきだと思っているので、アクション推しします。チャージ可能な居合い系一撃フデとかあったら本当楽しいです。やばいきもい。
アクション推しは新規プレイヤーへの配慮でもあります。新たな戦術がプレイヤーレベルの差を打開してくれるようにも思っています。
基本無料は今後スタンダードになるかもしれません。スプラはブランドとして確立したし、ターゲット層のわかりやすさもあるので多くの企業がコラボ可能でしょう。
そう考えるとBtoBでのマネタイズでユーザの課金を軽減できるかもしれません。
Nintendoには子供に配慮した企業で有り続けて欲しいです。
▼まとめ
まとめると、とにかくスプラトゥーンは楽しいよ、ってことです。
僕自身はプレイし始めて1年経過していないですが、これまでの運営を見る限り、
かなり力の入ったサービスだったと思ってます。
スイッチ自体もどんどん発展していくだろうと思います。他企業の 参入が少ないのは気になりますが、スイッチとスマホの類似性はあると思うので 、アプリ開発会社の基本無料ゲームの参入、simセット型(スマホ)スイッチは検討にあたいすると思います。バッテリー?知りません。ポケットwifiも普及してきたし、ないか。
ポケモンはもう10年くらいしてないですが、スイッチで出たら買 います。マジ期待してます。
いつもはオチを結構練るんですが、今回は特に何もないです。おわり。